組立てって時間がかかるものなんです

こんばんは。今夜もお仕事が終わらず夜更かし店長でございます…(^^ゞ
三日間続いた子どもたちの早朝トライアスロン練習会、いや~、休まず頑張り通しました👏
子どもの成長ってのは、短時間で現れるもので、
見ていてワクワクするし、頼もしいし、心の中で『頑張れ!!』って叫んじゃいますよね~(^^ゞ

とはいえ、大人が成長するのはお腹周りのお肉ばかりで…(笑)、
体力面や運動面は、地道にコツコツやっていくしかないってのが残念なところであります…(^^ゞ

さて、地道にコツコツといえば、自転車屋のお仕事ってのも、まさに地道にコツコツなんです!
そんな一例をご紹介してみましょう~!

自転車というのは、メーカーから箱で送られてくるのでありますが、
7部組といって7割くらいは組み立てられた状態でお店に納品されるんです。
そういわれると、『残り3割を組めばいいんだから、結構楽じゃん!?』って思われちゃいます…。

ところが…でございます。
箱から出してそのままンま組み立ててしまっては、
残念ながらクレームに繋がってしまう事例をたくさん含んでしまっているんです。
その一例をあげてみたいと思います。
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上記の写真は、ヘッドチューブといって、自転車フレームの一番前方のハンドルの下にあるフレームと、
前ホイールをくわえているフロントフォークが結合している箇所です。

ここを、ばらしてみると、殆どのフレームにグリスなんてものは薄っぺら~く、
塗ってあるんだかないんだか分からない程度…。
ここにハンドルを回す回転部分であります『ベアリング』が存在するので、
当然のことながらグリスが必要です!
雨水や、汗も入ればベアリングは錆びてしまい、ハンドルが動かない…なんてことになったら大変です!
ということで、グリスアップはやらなきゃだめですよ~!

続きましてはタイヤ!
ホイールにはタイヤが装着されておりますが、このタイヤとチューブの間にパウダーを撒いておきます!

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こうすることで、後日タイヤからチューブ外す際の密着を防ぐことになりますし、チューブの捩れも軽減されます。
こうやってタイヤを外すことで、ホイールの振れ取りもしちゃいます。

そして、車輪のというか、走りのキモ!です。

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スプロケットといわれるギアを外すとフリーボディーという部分が出てきて、
その内側には回転系のベアリングがここにも存在!

↓さぁ、グリスはどうでしょう!?

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う~んこれまた微妙な感じです…。ここはどうしたってたくさん回転しますし、汚れや水も侵入防止しなきゃなりませんから、グリスは不可欠!
ということで、しっかりグリスアップ

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そして、グリスアップだけじゃなく、この後の『玉押し調整』ってのが更に大事なんです!
この玉押し調整を、メーカーから来たまんまの状態だと、かなりベアリングを締めすぎている場合もあれば、
逆に緩すぎてガタつきが生じちゃっている場合もあります。
これこそが手作業でしかできない箇所!!微妙な塩梅を指先に感じながらベストの位置を探していきます!

こうしてできた車輪を回した瞬間に、『い~仕事したね~!』って小っちゃな自己満足が得られるんです(笑)。
この作業は、実はお値段が安い自転車ほどやる効果大なんです。

まぁ、これだけでも時間にして30分以上はかかります…。
そしてこれを大前提にした上で、駆動系のチェーン•ギア関係や制動系であるブレーキの組み立てに移っていけるんです。
という事で、実は、今日ご来店のお客様より、
自転車屋なんだから、組み立てなんかすぐできるでしょ!!』
って言われたことに対し、
『申し訳ありません…そんなに早く組立できるってことは、やるべきことをやってなければできるんですが…』という答えで~す(^^ゞ
まぁ、これは組立のほんの一部ですよ…。